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Amor Estranho Amor 体験

ブラジル映画 (1982)

変声期前の少年が登場する映画としては、過激な性的描写が最も多い映画。主役は、撮影時11・12才のマルセロ・リベイロ(Marcelo Ribeiro)。彼の人生は、この映画に出たことで替わってしまい、今はポルノ俳優だとか。1982年の映画なので、今から30年以上も前の製作だが、当時はこのようなことが許されていたのだろうかと真剣に心配となる。今なら小児虐待なのではと。映画は、シナリオもいい加減で、はっきり言って見る価値はないが、このサイトはあらゆるジャンルの映画での子役を見ていくことにあるので、極限状態での子役も紹介することにした。

時代は1937年。ブラジルでファシズム・クデーターの起きた夜。町(どこかは分からない)で最高の高級娼館の稼ぎ頭として君臨する美貌と知性の持ち主アンナ。彼女の住む城のような娼館に、突然息子が尋ねてくる。送金が途絶えたため、祖母が、面倒見切れないと遠方から連れてきたのだ。娼館に男の子! 戸惑うマダムのローラ夫人。しかもその夜は、賓客中の賓客、政界の有力議員オズマーが、他党のベニシオ議員を懐柔しようと催す盛大なパーティが開かれるというのに! 迷惑千万な話だ。一方、館に住む多くの若い「女性」たちは、美少年のヒューゴに興味しんしんだ。こうした状況下で、わずか一晩の間に、少年はあらゆるものを見聞きし、少年には許されるべきでない体験もする。手に入るDVDは、ビデオのデジタル化したもので、会話もすべて英語である。もっとも、違いを気にするような映画ではないが。

マルセロ・リベイロは、本格的な美少年で、ブラジル南部のフランス系という設定が正しいのか、はっとするほどきれいな青い目をしている。ただ異常ともいえる役柄に対し硬くなっているのか、表情が乏しいのが残念だ。ただし、その度胸には敬意を表するが。


あらすじ

子供連れの老婦人が、豪壮な屋敷が見える場所まで来て、少年にこう告げる。「あの家、見えるだろ?」「これをママにお渡し」「分かった?」「じゃ、お行き」。少年は一人で大きな門の前に立ち、しばらく悩んで呼び鈴に気付き、押す。しばらく待っていると、遠くに見える館から女性が一人で歩いて来る。相手が子供なので驚くが、「何か ご用?」と訊ねる。「この手紙… お母さんに」。宛先を見た女性は、少年を中に入れてやる。それを確認して立ち去る老婦人。
  

屋敷内は、今夜のパーティのため飾り付けの真っ最中。そこに現われた少年に、館を取り仕切るローラ夫人はびっくりする。「その子、何?」。「アンナに会いに」「息子さんで、手紙を持っています」。オフィスに入り、いろいろ質問する。「ここまで、誰と?」。「祖母です」。「今は どこ?」。「帰りました」。「で、あなたは?」。「ママと暮らせと」。青くなる夫人。祖母が来たサンタカタリーナ州は、はるか遠方の地で簡単には帰せない。取りあえず、母のアンナを呼ぶ。母と子は一年ぶりの再会だ。抱き合う二人。祖母が持たせた手紙から、3ヶ月送金がなかったから連れて来たとある。ここは超一流の高級娼館、そして、今夜は重要な賓客が何人も訪れる。そこに子供がいたら大変なことになると心配する夫人。「私に、どうしろと?」「通りに 放り出す?」「それとも、ゴミ箱?」と母。夫人は、「じゃ、最後の手段ね」と言って、一晩だけ屋根裏に居させることに。
  

部屋の準備ができるまで通路で待つヒューゴ。まわりには若い女性が一杯いて、興味あり気にじろじろ見るので、何となく気詰まりになる。母の部屋に入れてもらい、「なぜ、人が一杯いるの?」と訊ねる。「住まわしてもらってるから、仕事を手伝ってるの」と、話を逸らす母。お祖母さんの様子を訊いた後、「じゃあ、お風呂に入って、着替えなさい」。風呂から出ると、交替で母が入る。外が気になって、ドアを少し開けて見ていると(2枚目の写真)、つかつかと寄ってきた女性が、ヒューゴの前でガウンをはだけて全裸になった。驚いてドアを閉める。母は、一体どんな所にいるのだろう? 好奇心の強いヒューゴは、風呂に入っている母の裸にも興味があり、隙間から覗いている(3枚目の写真)。覗くの好きな子だ。
  
  
  

準備ができたので、母の前を走って屋根裏部屋に上がっていくヒューゴ。階段を登った所で、きれいなお姉さんが全裸に近い姿でテーブルの上に立っている。母は慌てて見えないようにして、部屋に連れて行く。母子が去った後で、お姉さんは「可愛い坊やね」「母親よりきれいね」と、その気十分。一方、屋根裏部屋に着いたヒューゴ。母に「ここで寝るの?」と訊く。「明日までの辛抱」。「ママと寝ていい?」。「今夜はダメ。大切なお客様があるの」。母は窓からオズマー議員の到着を見ていて、早々と去ってしまう。館の所有者にして、今日の主賓、母アンナの愛人でもある男だ。
  
  

屋根裏からは、さっきのお姉さんがよく見える。興味深く、じっと見るヒューゴ。そこにマダムがやって来て、「巧くやるのよ」「忘れないで、あんたは、南部(フランス系の青い目の女性が多い)から特に呼ばれた女よ。そして処女なの」と注意するのを聞いている。ここがどんな所なのが分かってしまう。そしてママの職業も。一人で屋根裏にいると、ママと男性が愛し合っている光景が目に浮かんでしまう。そうした母を想像してヒューゴは涙にくれる。
  
  

その時、足音がして、約束の昼食が運ばれてきた。しかし、運んできた女性は、先ほどヒューゴの前で全裸になってみせた女性。どぎまぎするヒューゴ。女性は、こう話しかけた。「来るのは、ひどい人ばかり」「イヤらしい老人とか」。そして、ヒューゴのズボンの上から××を触ると、「初めてなんでしょ?」「でも、気に入るわよ」と言う。ヒューゴはフリーズ状態。彼女の手がベルトを外し、シャツのボタンも外す。そしてガウンを脱いで全裸になると、覆いかぶさってキスと愛撫を始める。幸い、邪魔が入ってヒューゴは事なきを得た。
  
  

大広間では、反ファシズム党の党首でもあるオズマー議員が、有力議員のベニシオの到着を歓迎していた。独裁政権に対する協力関係を打ち立てようと、オズマーが仕掛けたのだ。その歓迎の最大のプレゼントが、屋根裏部屋へ行く途中にいたお姉さんだった。白い熊の着ぐるみで愛嬌をふりまくが、お堅い議員の反応はいま一つ。
  

一方のヒューゴ。屋根裏部屋の床下から聴こえてくるジャズの音に惹かれ、床の隙間からどんどん下に降りて行き、ついに大広間の天井裏まで辿り着く。そこからそっと下を覗くと、そこはまさに乱交パーティの場。怖いもの見たさで眺めるヒューゴ。飽きると次に行ったのが、偶然ベニシオ議員の部屋。さっきのきれいなお姉さんが、着ぐるみを脱いで議員に投げている。その時、ヒューゴが壁の裏でカタっと音を立ててしまい、議員がそれに気付く。議員はてっきり、自分の不名誉な場面を盗撮して強請る積りだと勘違いし、お姉さんを拒絶。つまらなくなった彼女が何気なく壁を見ると、どうやらそこにさっきの子がいるらしいと気付く。帰りに母の部屋を覗いてみると、やっぱりあの男と一緒にベッドにいた。現実に打ちのめされるヒューゴ。
  

ヒューゴは、がっかりして部屋に戻り、眠りにつく。すると夢の中で、さっき見た乱交パーティのシーンが再現され、何と、その主役は自分自身だった。映画の中で一番エロティックな場面だ。こんな可愛い子に、よくこんなことをさせたと思う。
  
  

朝、館のドアを激しく叩く音が聞こえる。「オズマー先生は?」。「寝ておられます」。「至急 話さないと」。話というのは、ファシズム政党がクーデターを起こし現政権を打倒したというニュースだった。政治生命を絶たれたと思い込んだオズマー議員は、パリに亡命しようと考える。大好きな愛人のアンナには、「君は心配するな。亡命なら君も一緒だ」と言う。
  

ベニシオ議員に無視されて欲求不満のお姉さんは、壁の中から見ていたヒューゴの部屋に忍び込む。ヒューゴが性の悪夢から覚めると、そこには、にっこりと笑った彼女が。目を見開くヒューゴ。まるで夢の続きのように、全裸の彼女はベッドに入ってくると、ヒューゴの上半身を脱がし、全身を押し付ける。この危機は、クーデターの話で飛んできた母によって救われた。
  
  

下ではオズマー議員が必死だった。「アンナはどこだ?」。「お急ぎになって」。「アンナ!」。「オズマー先生、早く!」。こうして二人は離れ離れになってしまった。同じ時、母はヒューゴに言い聞かせていた。「これで、分かったでしょ?」「いつか詳しく話すわ」「でも、これが現実。黙って、受け入れるしかないの」「あなたは、ここを出ないと」「もう、いられない」「こんな場所は、あなたに良くないから」「ママは残る。どうしても、残らないと」「あなたは、お祖母さんの所へ帰って」と母。「僕、帰りたくない。ママといたい」。「もう大きいでしょ。分かってくれなくちゃ。これが人生なの」。それでも泣き止まないヒューゴを見て、母は裸になって抱きしめ、自分を与えるのだった。
  
  
  

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